ごくりと喉の鳴る音が聞こえてきそうな程一瞬静まり返った会場に現実が戻った瞬間に

爆音のような歓声が轟いた。

演技を通り越して本当にイってしまった倫周はきょとんと大きな瞳を見開くと

くいと肘をつきながらそんな様子を不思議そうに眺めていたが、目の前には

まるで紙吹雪のようにきらきらと光るものがばら撒かれ・・・

ふいと頭上から落ちてきたそれらが観客の撒いた札びらだと気付いたのは

それから間もなくのことだった。

「やったぜ倫っ!ほら思った通りだ今夜の客はイケるってね!」

うれしそうにそう言うと紫月は急にぐいっと倫周の身体を引っくり返して突然にソファーの上に

四つん這いにさせた。



「えっ・・・・!!?」



驚いて大きく瞳を見開いた倫周の細い身体に後ろ側から覆いかぶさるようにすると紫月は

床に落ちていた倫周の白いシャツを取り上げて突然に猿轡を噛ますように口元を縛り上げた。





「・・・・!!!」





突然の出来事に当の倫周は勿論慌てたがそれ以上に客の方が驚いて、既に今宵のクライマックスを

迎えて浮きだっていた会場は又別の意味でざわざわとし始めて・・・

皆が動揺と好奇に翻弄される中、紫月は強引に倫周の身体を引き寄せると

いきなり自身の誇れるモノを後ろから突き立てた。



「んーーっ・・・・!!!」



予期しないまま急激に逸ったものを挿入されて倫周は非常に驚くと共にあまりの痛みに

ばたばたと身を捩った。

驚愕の瞳を大きく見開きながら瞬時に顔色は蒼白となりまるで理不尽な紫月の仕打ちに

半分怒りを伴いながらも必死でそれから逃れようともがく。



「やあっ・・・・っ・・嫌っ・・・・・」



結ばれたシャツが解けて落ちると共に取り戻した声を小屋の中じゅうに轟かせんが勢いで

倫周は叫び声をあげた。

「やめてっ紫月っ・・・・何するのっ・・・やだ・・放してよ・・・・・痛いーっ・・・・」

必死に懇願し、逃れようともがきまわって。

だが自分よりも上背があり力も強い紫月にはどうしたって敵うはずがなく逃れるどころか既に身体の

奥深くまで突き上げられて、あまりの乱暴さに更なる叫び声が轟いた。



「嫌ああっ・・放してっ・・・やめてえっ・・・・・・・・・」



それはもう悲鳴のようで、倫周の色白の頬には衝撃と苦痛の涙までもが伝わっていた。

だが紫月は格別慌てる様子もなくかといって悪気があるわけでもなさそうに、だが酷く乱暴に腰を

揺すり続けた。



「う・・・っ・・・んんっ・・・・いや・・・嫌ぁ・・・・」



涙にぐずぐずに濡れた頬には抵抗した際にできたのか、ほんの少しの掠り傷のようなものが

浮かび上がり、激しくソファーに擦り付けられたせいで肩までもが引っかいたような傷を負っていた。

倫周は紫月の心の内がまるで解らずに激しく突き立てられて衝撃に涙を流し、だがそんなことを

されながらも次第に身体が慣らされる毎に無情にも湧き上がってきた快楽の波に

翻弄されかかっていた。



「・・・・うっ・・んっ・・・んんっ・・・・・あ・・くっ・・・」



ぁああっ・・・・・







波が押し寄せる

望んでいないのに

酷いことされて辱められて

それでも俺の中からは快楽を求める欲望が止め処なく生まれてきてしまう

これは仕事なのに

こんなシナリオないのに

こうして揺らされれば気持ちよくてたまらない・・・・・

ああっ・・・・又・・波が・・・きて・・・・・・







くる・・・・くるっ・・・・・・もうすぐ・・・そこ・・・・・までっ・・・







「紫月っ・・・・・いくっ・・・イっちゃうっ・・・・・!」



涙で滲んだ瞳がきゅっと顰められ天を仰ぐ、長い茶色の髪が乱れるたびに狭い小屋の中に

欲望が木魂して。

紫月はそんな様子にくいと腰を屈めるとぴったりと倫周を覆い込みながら耳元で囁いた。



「ばかっ紫月、じゃねえだろ?ヘイゼルって言えよ、今は舞台の最中なんだぜ?

ホンキ出してどうするよ?」



「え・・・・?」



囁かれたその言葉に虚ろな瞳が振り返ろうとしたとき紫月はもう一度耳元に唇を這わせながら

自らも逸る声を抑えながら吐息混じりに言葉を放った。

「ば、、っか、、、倫、、、これは演技だってよ。」

「え・・・・・」

「今夜の客さ、結構(金)持ってるみてえじゃん?だからさ、ちょっとサービスしてみたんだって。

嫌がる美少年を無理矢理犯すってのもツボかなあ、、なんてさ?びっくりした?」

「やっ・・・やだぁ・・・紫月ったら・・・・・ぁあっ、あっ・・・・でも・・・俺もうだめ・・・かも・・・

演技じゃなくなりそう・・・・・キモチよくって・・・・・もうイっちゃいそうだよぉ・・・・」

「ん、俺も。マジやばいかも。んじゃ、一緒にイクか?」

そう言って紫月はぐいと腰を掴み直すと一等激しく腰を揺すった。





「はっ・・・・・ぁあぁっ・・・・いく・・・・イっちゃうっ・・・・・!」

「・・・・・・・・・・・・・・・!!」





身体中を流れ滴る汗と共に再び乳白色の液体が勢いよく飛び散った瞬間に狭い小屋中に

割れんばかりの喝采と嬌声が飛び交った。

と同時に又しても紙吹雪のように札びらが舞い・・・・



「OH!グレイトね!まるでニューイヤーのカウントダウンのようだねぇ!」



小屋の端でそんな感嘆の声を上げている男がいる。

この小屋のショーの際に何か騒ぎが起こったときの為のまとめ役でいわば用心棒のような役割の、

青い瞳をした立派な体格のその彼は日本人の母親とアメリカ人の父親を持つハーフであった。

そんな彼の後ろからほっとしたような表情で舞台を見詰める一人の男が歩み寄った。

「助かりました、これでしばらくは生活できるでしょう。本当に紫月さんには感謝してる。

それに・・・倫周にもね。何と言っても僕たちの商売はあの2人で持っているようなものですから。

感謝しないとね。それに・・・早くこんな掘っ立て小屋から抜け出して皆んなにもっといい生活を

させてあげられるようにしたいんですよ。もっと・・・」








さて、ここまでは同じストーリーです。ここから先、結末は2パターンありますのでお好きな方をクリックしてくださ〜い。
ちょっとおバカで脳天気な行く末が見たい〜!な方は笑顔マークを、
いーやっ!もの哀しい運命に翻弄される結末の方がおもしろいに決まってるーっ!な方は
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