CRIMSON Vol.16 |
|
・・・・・・・・・・・・・・・・!
「つっ・・・・っ・・・・・・・」
突然の全身を貫かれるような衝撃に紫月はカッと瞳を見開くと次の瞬間にぎゅっと瞳を閉じた。
「あっ・・・・・・ああっ・・・紅っ・・・・!」
ゆるりと再び指先の這う感覚が耐え切れずに、、、、
「やめっ・・ろ・・・・こっ・・・・紅っ・・・」
青真珠の核を、薄い桃色の花びらを、確かめるように這わされる指先の、そんな行為が続けられた先には
溢れ出した荒い吐息と共に浮かび上がった胸元の突起が若干の湿り気を伴っていた。
「ねえ紫月、、、さらさらだったのに、、こんなになってきちゃった、、、、ほら、、、、
ぺたぺたって、、、俺の指にくっつくよ、、、、、ココ、、、ほら、、、ココ、、、、」
「紅っ・・・・・・」
うわ、、、ああっ、、、、ああぁっ、、、、
「紫月、、、どうして?どうしてこんなになっちゃうの?ほらぁ、、、熱くなって、、、、っ、、」
紅月の指先に何度も何度も同じ箇所に円を描くように触れられて紫月の胸元の花びら、乳首は赤く尖り
粘液を伴うまでになっていた。
虚ろな瞳が空を漂いながら見えない糸に促されるように紅月の視線が揺れて動き、胸元からずっと
腹を伝わってその先にあるなだらかな突起に吸い寄せられるように指が寄せられて・・・
「あっ・・・・っ・・・・ああっ・・・紅っ」
そっとシャツを開くとそこには先程紅月が脱衣させたままの綿素材の下着だけを身に付けた紫月の男根が
熱を伴って盛り上がっていた。
「紫月、もうこんなになってるよ、、、ほら、ココ、、、、」
「・・・っ・・・・・・」
綿のブリーフの上から若干の存在を増したそれに指を這わせる。
根元から先端へと つう、っとなぞられて紫月はびくりと肩を浮かせた。
「・・・っ・・・・はっ・・・・・・」
指先は先端まで辿り着くとそのまま折り返すように再び根元へと這わされて、又ひとたびのときをおいて
先端へと登り動かされる。
そんなことを何度か繰り返されて紫月はさすがに逆らえない本能にどうしようもなく神経は高められていった。
ぎゅっと瞳を閉じてみても唇を噛み締めてみても押し寄せる波が追い返せずに、湧きあがる欲望に
翻弄されてしまう。
紅月の指先と自身の熱いものを隔てている綿の下着の感覚がより一層の欲望を煽り立てているようで、
たまらないその感覚に紫月の褐色の瞳がそのまま何も考えずに流されてしまいたいという意思を
映し出した瞬間に、その意思をくみ取ったとでもいうように紅月はぴたりと指先の動きをとめてしまった。
「・・・・・?・・・・紅・・・・・?」
虚ろな瞳でくいと自分の腹の上でうごめいている黒髪を追う、もう少しで迎えられる開放の瞬間の
ほんの手前でとめられて少々怪訝とも不思議ともとれない表情をした紫月はふいと首を傾げた。
「まだ・・・だめだよ。」
「・・・・・・・?」
「まだ・・・・イカせてあげないよ・・・」
「え・・・・・・?」
静かにそれだけ言うと紅月はくいと起き上がって再びベッド脇に腰掛けてしまった。
「紅・・・・?」
紫月は紅月の心中がわからずに戸惑いの表情を向けるとゆらゆらと視線をもてあました。
自分を拘束して服を脱がせてこんなふうに括り付けられて、乳首を弄ばれその後に下着の上から弄られた。
そこまでされた道筋に当然敷かれた果てなどは何の説明などなくとも解りきっている、そうだろう。
そして到達させられてきっとその先にあるだろう交わりの行為のことだってたやすく想像できる。
たとえそれが心から望んだものでなくとも紫月には抗えない本能を受け止めるくらいの
覚悟は出来ていたはずだったのに。
ぴたりと行動をとめたまま、紅月は只自分の側に腰掛けているだけだった。
何時までたってもどんなに待っても何も変わらない状況に紫月は戸惑いを映しながらも
半ば身体の方も落ち着きを取り戻してきた頃・・・・
ふう、っと大きく溜息をついた紫月は突然に襲ってきた感覚に又しても大きく瞳を見開いた。
ひとたびのときを置いて又も指先でなぞられるその感覚にさすがに抵抗の言葉がついて出た。
「何っ・・すんだ紅っ・・・・やめないかっ・・・・」
紅っ・・・・!
再び熱く這わされる指先に折角落ち着きを取り戻した欲望が瞬時に浮かび上がる、
紫月には紅月の意図がまるで解らずに頭の中は戸惑いと少しの怒りでごちゃまぜになっていた。
「いい加減にしろよっ・・・紅月っ」
だがしかし紅月は格別動揺の様子も見られずに当たり前のように紫月の男根を弄り続けている。
そうしてその後に発せられた言葉に紫月は頭の中が真っ白になる感じがした。
「紫月、気持ちいいだろ?ほら、、、又勃ってきたよ。こんなところも全然変わらないね、昔と一緒だ。
何度でも興奮できる、、、、」
・・・・・・・・・・・・・・・・・
そして再び高められ到達寸前にまで追い詰められて・・・
だが又も紅月はそこで指先の動きをとめてみせた。
「なっ・・・紅っ・・・・・お前、何考えてる・・・」
紫月はその心の内がまるで解らずに蒼白となっていった。
先程から紅月が繰り返しているのはまるで同じ行為。弄って高めて至福の寸前でぴたりととめる。
まるでお預けを食らった犬のような扱いを5〜6度繰り返されて耐え切れない欲望に全身を犯し尽くされる、
とでもいうように。
その意思はどうであれ最早紫月にとってはそれは一種の地獄のようなものでしかなかった。
到達できない歯がゆさが全身を駆け巡り・・・・
「あ・・・っ・・ああっ・・・紅っ・・・紅・・・頼む・・・・」
耐え難い感覚に無意識に漏れ出した言葉に紅月はうれしそうに瞳を細めるとぐっと紫月の首筋に
顔を近付けて囁いた。
「頼む?頼むって何を、、、?何をどうして欲しいの紫月?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「早く、、、言ってごらん、、何を頼むの?」
ゆるりと問い掛けが耳元を掠める度に漏れ出した吐息を首筋に感じて紫月は抑えられない本能の
望むままを口にせざるを得なかった。
自然と涙までもが溢れ出して、、、、
イキたい・・・・イカせて・・・もう・・許して・・・・っ
紫月の脳裏にその昔 若さゆえに溺れ、戯れた残酷な記憶が蘇る。
そして愛する帝斗との幸せな記憶もが駆け巡り、と同時に紅月に傷付けられて鮮血に染まった帝斗の
姿も鮮やかにフラッシュバックして・・・・
血に染まって椅子にうな垂れ掛かっていた帝斗の記憶がはっきりと脳裏に焼き付いた瞬間に
紫月は眠ってい記憶が、そしてどうにか抑えてきた感情が一気に爆発したとでもいうように、抗えない本能が
剥き出しにされていった。
あ・・ああっ・・・・・
血・・・・
帝斗・・・・
紅月っ・・・・
ナイフ・・・・
ナイフが肌を切り裂いて、溢れ出る鮮血のその瞬間・・・・
「紅っ・・・・助けて・・・」
「紫月、、、?何を、、助けるの、、、、?俺に、、どうして欲しいの?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「言えよ、紫月。どうして欲しい、、、?」
「・・・い・・・・・」
「苦しいか紫月?でもね、、、、
俺は待った、、、気が違う程の永い時間をお前を求めて苦しんだんだよ。それに比べたら今のお前の
苦しみなんてどうってことないだろう?ひとこと言えばいいだけだよ紫月、どうして欲しいのかひとことだけ、、、
楽なもんだろう、、、?」
あ・・・・っぁああっ・・・・・
「た・・すけて紅・・・・怖い・・・・血が・・・・血・・・・が俺を・・・・」
あああああっ・・・・・・・
「怖いっ・・・紅っ・・・怖いんだよ・・・助けてよ、助けて・・・・苦しい・・・・・・お願いだからっ・・・・
忘れたい・・・・忘れたいんだっ・・・・・だから・・・・・っ」
「だから、、、、?」
「おね・・が・・い・・・・・イカせて・・・・・っ!」
|
|
 |
|
|