CRIMSON Vol.9
「く、、、、、、、、っ、、、、、」



えっ!?



突然に紫月は自分の熱いものに懸命に舌を這わせていた紅月の肩を引き寄せるとぐいと床に組み敷いた。

無言のまま、つい先程までは快楽に漂っていた褐色の瞳に鋭い攻撃の色を映し出し

突然の事態にきょろきょろと驚きと戸惑いでいっぱいに揺れている自分と瓜二つの瞳に

激しくくちつ゛けた。



「紫っ・・・・」



紫月は未だ無言のまままるでレイプするかのように乱暴に組み敷いた身体を弄った。

「紫月・・・・・」

「なあ、紅、、、何か俺すげえ悪いことしてる気分、、、、

お前をめちゃめちゃにしてみてえよ。なあ、紅さ、、、、イヤだって言ってみ?やめて、、って。

助けてって叫んでみ?紅、、、なあ、、、」

「なっ・・・どうしたんだ紫月・・・・急に何言って・・・・」

「いいから、、、叫べよ、、やめてって言えよ。そしたら何かお前を犯して酷えことしてる気分になる、、、

だから、、言って。」

「ど・・して・・・紫月・・・そんな・・・・・」

「いいからっ、、、言えよっ」

苛々と紫月は高ぶる感情を紅月にぶつけるが如く更に乱暴にその身体を拘束していった。

「まっ、、待って紫月っ、、、、やだ、、、やめてっ、、、、紫っ」

「そう・・・そうだよー・・・もっと・・もっと叫べよ。イヤだって泣けよ・・・・」

「紫月、、どうしたの、、、、お願いもとに戻ってよっ、、、紫月っ、、、」



・・・・・・・・・・・・・・!!!





「あ、、、ぁああっ、、、、やだっ、、、やっ、、、、やめてっ、、、、」





紅月の頬に涙が伝う。

突然に豹変したように変わってしまった愛する紫月に対して気持ちが付いていけずに

戸惑いだけが激震の如く揺れていて・・・・

紅月はあまりに激しく乱暴な紫月の愛撫に、本当に強姦されているかのような心持ちになると

無意識にぼろぼろと涙を流していた。



「紫月っ・・・紫月・・嫌・・・・・嫌ぁ・・・・・」

ふるふると固い床の上で首を振りながら身を捩った。身体はがくがくと震えてぎゅっと肩に力を入れて

歯を食い縛っている。そんな様子に紫月は更に加速するかのように紅月の身体を引き上げると

乱暴に身を引っくり返して床に突き飛ばした。

「やっ・・・紫月っ・・・・!!?」

突然に後方から硬く逸ったものを突き立てられて紅月は一瞬考えの整理がまるでつかないでいた。

まだ潤みきっていない自身の茂みを無理矢理にこじ開けられて瞬時に襲った痛みと驚きに

たまらずに紅月は叫び声をあげた。

「嫌っ・・・やめて紫月っ・・・放してっ・・・・嫌だっ・・・・いっ・・・」



いやああぁっ・・・・!



「うあ・・・っ・・ぁっ・・・・んっ・・・・んんっ・・・・・」



激しく揺れが増すごとに痛みは痺れに変わりどんどん身体の感覚が失われていくようで

紅月は無意識に溢れ出た涙に目の前の光景も瞳に映らずに狂気の世界へと堕ちていくの感じていた。





もう陽が傾き出した午後の図書室で引き裂かれた白いシャツとところどころに飛び散った真っ赤な

鮮血の痕、流れる汗と涙と熱い吐息、そんな全てが重なってまるで犯罪の痕のようなその空間に

2人は翻弄されるように激しく激情に身を任せていった。





それからどれ位時間が経ったのだろう、もう夕暮れの闇が辺りを包み始めていた。

薄暗い図書室の激情の跡は流れ出ていた鮮血も既に乾いてどす黒く擦れたような痕が広がっている。

しばらくの間 無言が続き紅月は乱暴に抱かれたまま床に横たわり身体を丸めてうずくまっていた。

その脇に本棚に寄り掛かりながら紫月も又ぼうっと空を見詰めていた。





「ごめん、、、紅、、俺酷いことしちまった、、、、」

ずっと身体を丸めながら閉じられていた瞳が静かに開けられてその声のする方を見上げた。

「紫月・・・どうしたの、急に・・・・あんなこと・・・・」

「ごめん、痛かった、、、?」

「ん・・・もう平気だけど・・・・なんか紫月じゃないみたいで・・・ちょっと怖かった・・・・」

「ああ、、、ごめん、なんかさ、血見てたら急に酷いことしたくなって、、、なんていうのかな、、

嫌がるお前を犯してみたいとかさ?俺マジやばかった、、、お前のこと殴りそうになった、、、」



・・・・・・・・・・・



「殴って泣かせて酷いことして、、、そんでイカせてやりたいとか、、、、ヘンだよな。

でも血見てたらそんな気分になって自制がきかなくなっちまったんだ、、、ほんとに、、ごめん、、、、」

「ん・・・いいよもう・・・・紫月が元に戻ってくれればそれでいいんだ。何もいらない・・・」

「ごめんな紅ちゃん、許してくれんの?」

「うん、紫月がそんな気分だったならたまにはそんなのもいいよ。俺はこうして

紫月といられればそれでいいんだ。」

「ありがと紅、、、な、紅さ、今夜又俺の部屋泊まりに来ない?嫌?」

「え?嫌なわけないじゃん。いいよ・・・枕持って行ってもいいんなら・・・」

「はっ、いいよ〜。お前ってホントおもしれえよな。」

くすくすと微笑むと紫月は少し真面目な表情で紅月を見詰めながら言った。

「な、紅さ、、、さっき俺が酷えことしたお返しにさ、後で俺のこと好きにしていいぜ。」

「え・・・・?」

「ん、、だからさ、後でさっきの逆、やんの。」

「逆・・・・?」

「そう逆。さっきさお前を無理矢理犯したじゃん俺。だから今度は紅が俺を犯すの。」

「犯すって・・・・・」

「血、、、、」

「え・・・?」

「さっき血出たじゃん、あれ見てたらさ急にやばい気分になって、、、なあ紅さあ、、

あとでもっかい血出してみていい?」

「えっ!?」

「ん、、だからさ、血。ちょっと傷付けんの、だって気持ちよかったんださっき。気持ち悪ぃって言った方が

いいのかな?どっちでもいいんだけどなんかヘンな気分になってさ、普段よりすげえ感じた。

すげえ気持ちよくなって何回でもイキたくなって。もうそれしか考えられなくなる位さ、すげえヨカッタ。

だから、、、、さ?」



・・・・・・・・・・



「やっぱ嫌?俺ってヘンかな?」

「ううん、別に・・・ヘンじゃないよ。いいよ、紫月がそうしたいんなら。なんか俺もヘンな気分になれそう。」

「そう?じゃ、今から部屋行こっか?」

「うん・・・でもこれどうすんの?ここ・・・ほら床と本棚に血の痕がいっぱい・・・・」

「いいよ、そんなの後で拭きに来ればいいじゃん。早く行こ!」

「ああ・・・ん、待ってよ紫月・・・・でも誰かに見つかったらまずい・・・・」

「大丈夫だって!脚立から落っこったって言えばいいよ。ほらあ早く行くぜ。」