蒼の国回想編-Dead or Alive Recollection/Heaven-
「パパ・・・?どうしたの?泣いてるの?」

夢中で走って帰って来てから、キッチンの椅子に座り込んで涙が止まらなかった麗のシャツの裾を

小さな手が引っ張って・・・

「どうしたのパパ?遼くんのおじさんとけんかでもしたの?」

「り・・倫・・・・?」

「だってさっき遼くんのおじさん来てたもん。ねえ遼くんのおじさんに苛められたの?パパ・・・」

「ち、、、違うよ倫くん、何でもないんだ。パパさっき階段のトコで転んじゃってね、それで痛くって

泣いてたの。ほらココぶつけちゃって切れちゃった、、、」

麗はそっと微笑んで先程僚一に殴られた頬を突き出して見せた。

「わあー痛そう・・・パパ大丈夫?

あ・・・・待ってて今、倫くんがお薬持ってきてあげるから。」

ぱたぱたと倫周は薬箱を探しに行って・・・

そんな姿に麗は涙が止まらなかった。ひたすらに涙が零れて。







「ねえパパ・・まだ痛い?」

そう言って倫周は麗の胸に顔を埋めた。時間は既に真夜中の2時を過ぎていたが、あれから麗と

倫周はもう一度一緒に風呂に入ってから、倫周がぎこちない手で麗の頬に絆創膏を貼ったりして

ようやくとベッドにもぐりこんだところだった。



「ううん、もう平気だよ。倫くんのお手当てのお陰だな。」

にっこりと麗は微笑んで。

自分の胸元にしっかりとしがみ付いている幼い恋人をやさし気に見つめた。





・・・・・・・・・・!?





突然のその刺激に一瞬身動き出来ずに・・・

「りっ・・倫っ・・・・・」

倫周は麗の胸元の花びらに小さな唇を寄せながら必死にそれを舐め上げていた。

「倫くん・・・!?」

麗はあまりにも驚いて裏返ったような声をあげてしまい・・・

「いや?パパ・・・気持ちよくな〜い?」

「え?・・・・あの・・ね・・・倫・・・」

「だってパパいつもこうしてくれるもん・・・倫くんはお胸舐められるの好きなんだもん。

お胸舐められるのすごく気持ちいいから・・・・パパにもしてあげたいって思ったの・・・」

「倫、、、?」

「ねえパパ・・・いや?倫くんが舐めたのじゃ気持ちよくない・・・?」

麗はもう何も言えずに・・・

「いや・・なわけないだろ・・・・すごくうれしいよ、倫くん・・・・・大好きだよ・・・・・」

「うれしいの・・?気持ちいいんじゃないの?倫くん、お胸舐めるの下手なのかなぁ・・・?」

「ばか・・・・倫くん、すごく気持ちいいよ・・・・・好き、大好きだよ・・・・・・・・

ねえ倫、ずっとパパの側にいてくれるだろう?どこにも行っちゃ嫌だよ・・・・

パパはもう倫くんなしでなんて、生きていけないんだからっ・・・・・・・・・だから・・・

ずっと側にいておくれ、ずっとずっとパパとだけ・・・・・」

「うん、いる。ずうっとパパといる。そのかわりパパもずうっと倫くんといてね?」





倫っ・・・・・・・・・!





この幼い恋人を、何物にも変えがたい自分だけの宝物を、麗はもう手放すことなど出来なかった。

それから一週間、美枝が帰って来るまでの間を殆んど家から出ることもなく、麗は倫周と2人きりで

過ごした。

欲望の赴くままに抱き合い、お腹が空けば2人でレストランに行って。

誰の目にも触れないという安心感の中で2人は本能のままに自由気ままな時間を過ごした。 





「パパ、パパ・・・・あっ・・・ぁっ・・・パパ・・・」

「倫・・・・・麗って呼んでごらん?パパじゃなくて・・・麗って・・・」

「パパ?・・・・・」

「だから・・・麗って・・・・」



「れ・・・れい・・・?・・・・・・・・・・」



「そう、麗だよ。今だけパパじゃなくて、、、、麗って呼んで、、、、」

「あっ・・・・んっ・・うっ・・んっ・・・・れい・・麗っ・・・・・」

麗はまだ薄い胸元の小さな花びらをしつこいくらいに舐め上げた。

「っああっ・・・気持ち・・い・・い・・・・パパ・・・れい・・・」



あっ・・・・ぁっ・・・・んっ・・・・



まだ声変わりもしていない可愛らしい唇からは信じられない程に淫らな嬌声が漏れ出していた。







その一週間が麗の人生において最後の至福のときであったといえよう。

美枝の目の届かない、誰からも咎められることの無い、倫周と2人だけの秘密のとき。

麗は先日僚一に忠告されたことがかなり重く心に引っ掛かっていたのは確かだった。

もしももう少しして倫周が大きくなったら、果たして今のままでいられるだろうか、、、今までだって

そんな不安が無かったわけじゃない、だがあの日僚一にはっきりと言葉に表して言われたことで

更なる不安に麗の胸は掻き乱されるような思いで潰れそうになっていた。

そんな思いを消し去るかのように、麗は倫周に溺れていった。